【新唐人2012年6月10日付ニュース】1989年の天安門事件当時、中国湖南省で積極的に民主活動を展開した民主運動家・李旺陽さんが6月6日、突然死亡。当局は自殺と断定し、遺体を運び出しました。一方、民間では当局の迫害を譴責する声があふれ、真相調査委員会が発足されました。事態の拡大を恐れる当局は、李さんの親友らを監視下に置きました。
湖南省の民主活動家・周志栄さんは、李旺陽さんは意志の非常に強い人で、23年間にわたる刑務所生活でも妥協したことは一度もなかったと述べます。
湖南省民主活動家 周志栄さん
「当時 警察は親切ごかしに李が病院で首吊り自殺したと彼の妹夫婦に知らせました。殺される二日前フランスと香港記者が彼を取材しました。身体は弱まっていますが、精神状態は非常に良かったです。彼は公に示しました。『中国の民主と自由は必ず実現する、共産党一党独裁は必ず崩壊する』。このような人が自殺するはずがありません」
周さんによると、取材の際、刑務所で受けた拷問や虐待を暴露すると、当局は入院中の李さんを監視し始め、家族の付き添いさえも阻止。目的は李さんを死に追いやることだと示します。更には、首を吊って自殺したはずの李さんは、両足が地面に着いていました。
湖南省民主活動家 周志栄さん
「李旺陽の家族と我々友人は強く求めました、遺体の全面的な写真撮影など。しかし合法的な要求が拒まれ、彼らは遺体を強制的に奪っていきました」
李さんの友人・朱承志さんも当局の軟禁に遭い、李さんの妹夫婦は孤立状態に置かれているそうです。
李旺陽さんの死は不審な点が多く、民間で大きな反響を呼んでいます。ネット上では署名活動が展開され、1日のうちに3295人が署名し、真相調査を求めています。
今年61歳の李旺陽さんは、湖南省邵陽(しょうよう)市ガラス工場の従業員でした。1989年当時に中国で巻き起こった民主活動に積極的に参加したため、当局から「国家転覆罪」で懲役刑を受け、計23年間刑務所で迫害を受けました。服役中は拷問や虐待で両目を失明し、耳も聞こえなくなりました。2011年5月、刑期満了で出獄後は、病院で入院治療を受けていました。
新唐人テレビがお伝えしました。
(翻訳/坂本 ナレーター/佐藤 映像編集/工)